第215章 お互いに言い訳の余地を残

「莉緒、どうしてそんなに力が強いの……?」

 吉野母が痛みに小さく声を漏らし、不安そうに浅野莉緒を見つめた。

「いったいどうしたの? 何か分かったの? あなたのお母さんの死……まさか、まだ何か裏があるっていうの?」

 浅野莉緒ははっと我に返った。自分が取り乱していたことに気づき、慌てて手を離す。口元だけで笑って取り繕った。

「い、いえ……何でもありません、お義母さん。私が考えすぎただけかもしれなくて」

「莉緒!」

 吉野母の顔がすっと強張る。

「私の目を見て言いなさい。あなたのお母さんの死は、当時の医師が急性心不全だと診断した。私たちは誰も疑わなかったのよ。なのにあなたがそんな...

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