第227章 触れないほうがいいこともある

 そう言い終えると、早川爺さんは鼻で笑った。

「だが警察署の連中は、安藤誠也を捕まえた時点で『これで一件落着』って顔をしやがった。チャーリーはただの秘書で、しかも逃げたんだし、追う必要はない――そんな判断だ。頭に来てな。俺が勝手に、裏で調べ続けた」

 浅野莉緒の心臓が喉までせり上がる。

「おじいちゃん……何がわかったの?」

「チャーリーの線は、結局ぷつんと切れた。だが平田湊のほうは違う。すぐに噂が入った。破産して、気が触れて、精神病院に放り込まれたってな。だが、その“狂い方”が妙だった。入って間もなく逃げ出して……そのあと、連続殺人犯になった」

 早川爺さんの目が、すっと沈む。

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