第233章 どうして平田さんだと分かったんだ

 受話器の向こうから、手下の切羽詰まった声が飛び込んできた。

「川崎社長、トラブルです! ずっと張ってたんですが、あの傷跡の男が――たぶん1時間くらい前に別荘を出ました。挙動不審で。社長の指示どおり交代で尾行してたら、タクシー拾って空港方面へ一直線で……逃げるか、誰かと接触する気じゃないかと思って、焦って……空港へ向かう途中のパーキングエリア近くで隙を見て、確保しました!」

「……何だと?」

 川崎綾人は反射的に立ち上がった。

 手下が一瞬言い淀み、声を落とす。

「今、身柄は押さえてます。いつもの場所に。ただ、川崎社長……確保してから気づいたんですが、これ、俺たち先走りすぎましたか...

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