第235章 どうやらうまくいったようだ

浅野莉緒は、胸の奥でそっと息をついた。

 ――よし。

「私が知りたいこと?」

 彼の問いをゆっくり反芻し、首をかしげて考えるふりをしてから言う。

「私が知りたいのは真実よ。二十年以上も土の下に埋められてきた、汚れた取引の真実を全部」

 言葉を切り、鋭い視線を福田さんへ突き刺した。

「なら、最初から話して。平田湊がどうやって浅野和夫に近づいたのか。最初に接触したのはいつで、何がきっかけだったのか。浅野和夫がいつ、どうやって平田湊に引きずり込まれたのか。ひとつずつ、順番に。覚えていることは全部、はっきり言って」

 福田さんはそれを聞くなり、苦笑を漏らした。

「二十年以上も前からの...

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