第49章 ホストに吉野結人ほどハンサムな者はいない

 電話はすぐにつながり、安藤里穂の声が飛び込んできた。

「莉緒? どうしたの?」

「安藤さん……だ、だめ、戻ってこないで……!」

 莉緒は怯えきった息を漏らしながら、必死に声を絞り出す。

「部屋……部屋のアロマ、たぶんおかしい……私、変なの……! お願い、早く逃げて。私のことはいいから、クラブから出て……警察、呼んで!」

「……は?!」

 安藤里穂の声が、きんと鋭く跳ね上がった。

「今どこにいるの! すぐ行く!」

「だめ! 来ないで!」

 莉緒は泣きそうになりながら遮る。

「誰がやったのか分からない……お願い、逃げて……警備員、呼んで――」

 言い終える前に、手から力が...

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