第106章 緊張してる?

平山亜美の視点

 問いかけた瞬間、私のほうが先に緊張してしまった。

 答えが欲しい。けれど、欲しい答えじゃなかったらどうしよう――そんな怖さもある。

 ただのサプライズのつもりだったら? 私ほど先のことまで考えていなかったら?

 なのに彼は、迷いなく小さくうなずいた。

「分かってる。ちゃんと分かってるよ」

 彼は私の手をそっと握り、持ち上げて唇を寄せる。指の関節に、ちゅ、と軽いキス。

「この家を借りるんじゃなくて買ったってことはさ……君との未来を、もう組み立て始めてるってことなんだ」

 まっすぐ、目を見て。言葉を噛みしめるみたいに、一つずつ。

「ただ付き合いたいだけじゃない...

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