第122章 心に残る傷跡

平山亜美の視点:

 ぽたり、と涙が落ちて、画用紙に染みた。

 もう堪えきれなくて、私は顔を覆ったまま崩れ落ちる。

「私、いまだに……どう向き合えばいいのか分からないの。ねえ、知ってる? 彼女、私と同い年だった。もし亡くなってなかったら、今年一緒に卒業して、一緒に社会に出て……」

 言葉が喉で引っかかる。

「……ううん。あの子、頭がよかったから。私より何年も早く卒業して、もう院に行ってたかもしれない。博士課程だって……」

 彼女の死は、ずっと胸の奥に残った傷痕だった。

 触れたくなくて、誰にも言えなくて、親にすら――一度も、ちゃんと口にしたことがない。

 生と死のあいだには、最...

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