第124章 自分がしでかした間違いと向き合わなければならない

平山亜美の視点:

 あの女の人、知ってる。児童養護施設の施設長で、毎日欠かさず莉々を幼稚園まで送っていた人だ。

 私の記憶の中の彼女は、いつだって優しくて綺麗なおばさんだった。

 赤茶の小さな巻き毛。しかも長髪で、手入れは大変なはずなのに、毎日きちんと整えていて、身だしなみもいつも清潔だった。

 なのに、あの日の彼女は――ほとんど別人だった。

 髪はぼさぼさで、全身びしょ濡れ。水を吸った服が肌に張りついて、みっともないくらい乱れていた。

 私は、ただ呆然と見ていた。

 彼女が泣き叫びながら、前方に置かれた担架へ駆け寄っていくのを。

 小さな白い布が、そっとかけられている担架。...

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