第126章 どうせ彼は私としか踊らないんだから

平山亜美の視点:

 宮下駿介はふっと笑って言った。

「帰って数えてみれば、分かるだろ」

 そう言って、彼は私の手を引いたまま歩き出す。

 3つ目の街灯の下にも、やっぱり誰かが立っていた。両腕に抱えているのは、透明なガラス瓶。中にはきらきら光る貝殻とヒトデがぎっしり詰まっている。

 4つ目の街灯の下には、分厚い真っ白なスケッチブック。表紙には手書きの小さなラベルが貼られていた。

『あなたと莉々の物語を描くために』

 5つ目の街灯の下は、きちんと折りたたまれた地図だった。広げると、フロリダ州の海岸線が細部まで丁寧な手描きで写し取られている。鉛筆でいくつか小さな丸がつけられ、その横に...

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