第144章 君は気が早すぎるよ

平山亜美の視点

  そのあとの食事は、どこか気まずい空気に包まれていた。

  林原莉子はさっきまでみたいに話題を探してはしゃぐこともなく、安村碧はうつむいたままジュースを飲んでいる。たまに顔を上げて、私と宮下駿介のほうをちらりと見るのに、すぐ視線を引っ込めてしまう。

  やがて、莉子がこの重たい空気に耐えきれなくなったのだろう。いきなり立ち上がって、私の手首をつかんだ。

「トイレ、付き合って」

  私はそのまま連れていかれた。

  トイレのドアを閉めた途端、莉子はようやく息を吐き出すみたいに大きく呼吸した。

「さっきの顔、怖すぎ……。あんなに機嫌悪い駿介、初めて見た。ちょっと後...

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