第145章 ごめんなさい、私は怖すぎました

平山亜美の視点:

  数秒遅れて、頭の中がどん、と爆ぜた気がした。

  小さい頃、悪さして母にお尻を叩かれたことはある。でも――こんなのは初めてだ。

  叩かれた。

  宮下駿介に。

  力なんて入っていなかった。痛みも、ほとんどない。なのに、子どもみたいに躾けられたみたいで、羞恥と屈辱が胸の奥でぐちゃぐちゃに絡まった。

  しかも怒鳴られた直後に、あの一発だ。昨夜から溜め込んでいた悔しさが、ついに抑えきれなくなる。

「……叩いた」

 振り向いて睨みつけた瞬間、涙がぱたぱた落ちた。

「叩いたんだよね! もう知らない!」

 私は背を向けて走り、二、三歩でベッドに飛び込む。布...

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