第150章 彼女は後に捕まった

平山亜美の視点:

  私は一瞬、言葉を失った。まさか――こんなに年月が経っているのに、彼が私をひと目で見抜くなんて。

  慌てて頷く。

「はい! 平山の娘です。平山亜美です……覚えていてくださったんですか?」

  店長はすぐに手にしていたトングを置き、カウンターを回り込んでこちらへ出てきた。

  にこにこと笑いながら私の前まで来て、ひょい、と手を上げる。頬を軽く、くしゃっと揉まれた。

「忘れるわけないだろ。おまえ、ちっちゃい頃はよくお母さんにくっついて来てさ。『今日は買わないよ』ってからかわれると、カウンターの前に寝転がって、ゴロゴロ転がりながら泣いてたじゃねえか」

  かあっ...

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