第168章 お暇なら、コーヒーでもご一緒いかがですか?

平山亜美の視点

監督になって二週目。私の生活は、少しずつ規則正しく整っていった。

毎日午後三時。私はきっかり体育館に顔を出す。

最初は遠慮がちだった子たちも、今では遠慮なく「亜美さん!」と呼んでくるようになった。

でも、いちばん印象に残っているのは、いちばん元気な子じゃない。いつも隅っこにいて、静かで、ほとんど喋らない――あの子だ。

見かけるたびに、昔の自分を思い出してしまう。

当時の私は、あまり口数が多い方じゃなかった。気づけばひとりで、体育館の端にいることが多かったし、話すより先に、練習に全部の力を注ぎ込んでいた。

いつからか、私もそれなりに喋るようになった。それでも、あの...

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