第25章 これは俺の彼女だ

平山亜美の視点

 私と宮下駿介は同時にびくりと固まり、声のしたほうを振り向いた。

 見ると、どういうわけかマンションのドアが開いていて、そこに坂井陽が立っていた。

 ひどい有様だった。髪はぐしゃぐしゃで、目の下には濃い隈。昨日と同じ服をまだ着ていて、しわだらけの布地からは、煙草と酒の匂いがむっと立っている。

 いつもどこか気だるげな笑みを浮かべていた目は、今は血走っていた。ただひたすら、私たちを睨みつけている。

 私は呆然としたまま、すぐには反応できなかった。

 別れた翌朝、やつれきった元彼が家の前に現れ、おじさんとこんなにも際どい距離で立つ私を見つけるなんて。

 あまりに馬鹿...

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