第30章 誰かが私を見ているようだ

平山亜美の視点

 問い詰められた瞬間、心臓がどくんと跳ねた。頬が一気に熱を帯びて、私は反射的に視線をそらす。

 「わ、わかんない……変なこと言わないでよ……」

 「わかんない?」

 林原莉子がさらに顔を寄せてくる。じっと私を見つめる目が、少しも逃がしてくれない。

 「亜美、他の子はごまかせても、あたしはごまかせないからね! その顔見てみなよ。茹で上がった海老みたいに真っ赤じゃん! それに、この絵」

 彼女は窓際のイーゼルをびしっと指さした。

 「これがただ何となく描いた絵だっていうなら、あたしここで逆立ちして一周してあげる。あんたが今までどんな絵を描いてきたか、あたしが知らない...

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