第34章 あなたはどんな身分でここに現れたのか

平山亜美の視点

私は病院の廊下の冷たい壁に背を預けたまま、どれほど長く立ち尽くしていたのか分からなかった。

周囲では看護師や医師がひっきりなしに行き来している。けれど私は顔を上げることすらできない。次の瞬間、全身を血に染めた宮下駿介が運び出されてきて、もう助からなかったのだと告げられる気がして――怖くてたまらなかった。

そう思っただけで、ぞくりと背筋が震える。

だめ。そんなこと、考えちゃだめ。

あの人は、絶対に無事でいなきゃいけない。

どれくらい経ったのか。ようやく手術室の扉が開き、マスクを外した医師が出てきた。

私は弾かれたように駆け寄り、その手にすがりつく。

「先生! あ...

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