第37章 私はあなたの何でもないのに

平山亜美の視点

「すぐに頭部CTをもう一度。今度は細かくスキャンしてください」

 医師は身を起こし、傍らの看護師に指示を飛ばした。

「それから、脳神経外科の先生にも来てもらって、コンサルトを」

「はい、先生」

 看護師は即座に返事をすると、くるりと踵を返して手配に走る。

「先生! いったいどうしたんですか? 頭をぶつけたせいで何か……? ひどいんですか!?」

 その空気を察した瞬間、心臓が喉元まで跳ね上がった。私はたまらず医師の白衣の袖をつかむ。

 医師は私をちらりと見て、少しだけ声を和らげた。

「現時点では、まだ何とも言えません。打撲をきっかけに、見落としていた微細な異常...

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