第47章 ありのままの君でいい

平山亜美の視点

 私は振り返って彼女を見た瞬間、反射的に体が強張った。

 林原莉子も足を止め、心配そうに私をちらりと見る。

「大丈夫?」

 私はぎこちない笑みで返し、「先に行ってて」と目で合図した。

「中尾先生、何かご用ですか」

「うん。ちょっとだけ、お願いしたいことがあって」

 中尾理沙先生が手にしていた書類を差し出してくる。数束の学生資料と、授業のシラバスだった。

「私、佐々木先生の業務を引き継いだばかりで、オフィスの整理がまだ全然できてないの。書類がごちゃごちゃでね。佐々木先生も今ああいう状況だし、何度もお願いしに行くのも気が引けるし……」

 そこで先生は少し声を落と...

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