第52章 いい匂いのする女の子、見つけたらチューしちゃおっと

平山亜美の視点:

意識が戻った瞬間、最初に押し寄せたのはうなじの鈍い痛みだった。ずき、ずきと波打つように続いて、胃の奥がむかむかする。目の奥までぐらりと揺れた。

私は必死にまぶたを持ち上げる。だけど、そこは手を伸ばしても指先すら見えないほどの闇で、視界が闇に慣れるまでにやたら時間がかかった。

空気は埃っぽく、鼻の奥をえぐってくる。堪えきれず咳き込んだ途端、首の後ろの傷が引きつれて、息を吸うのも痛い。

「うっ……」

喉の奥からうめき声が漏れる。体を動かそうとして――手足が氷みたいに冷たく、痺れていることに気づいた。

ここ……どこ?

落ち着け。落ち着け――そう自分に言い聞かせながら...

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