第55章 私はまさか平山亜美を好きになったりしないだろう?

平山亜美の視点

 留置場の扉がぎこちなく開き、警察官が一人、どこか落ち着かない様子で入ってきた。こちらに小さく会釈してから、口を開く。

「大変申し訳ありません。皆さまには驚かせてしまいました。状況は概ね判明しており、みなさんに問題はありません。平山さんを襲った男子生徒については、すでに発見し身柄を確保しました。精神状態に不安が見られるため、現在、保護者ならびに関係機関へ連絡を取っております。桜井有紗につきましても警察署へ同行してもらい、引き続き事情聴取中です。皆さまはご帰宅いただいて結構です。先ほどの……行き違いと、不要な手続きにつきましては、当署を代表して三名の方に心よりお詫び申し上げ...

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