第61章 みんな、まだ生きている

平山亜美の視点:

 脚から力が抜けて、そのまま床に崩れ落ちた。

 耳の奥がじんじん鳴って、頭の中で蜂が千匹も暴れているみたいだった。

 亡くなった。……?

 口を開いた。泣きたかった。叫びたかった。なのに喉が、見えない手でぎゅっと締め上げられたみたいに、声が一粒も出ない。

 涙さえ出てこない。

 ただ、目の奥に。胸の奥に。喉の奥に。全部が詰まって、息ができなくなる。

 天井の蛍光灯が白く眩しくて、輪っかみたいな光が視界の中でゆらゆら広がった。

 周りが揺れる。音が遠のく。世界が、どんどん遠くなる。

「……亜美……平山亜美!」

 誰かが私を呼んでいる。

 遠いところから、...

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