第65章 自分を反省しなさい

平山亜美の視点

  視線が、ぴたりと止まった。

  前を歩く二つの背中。ひとりは柄物のロングワンピースで、金色の長い髪が潮風にふわりと舞っては落ちる。細い腰、くねるような歩き方。もうひとりは青いポロシャツで、少し腹が出ている。男の手は女の指の間に入り込み、十指を絡めたまま――隠す気なんて一切ないほど親密だった。

  ふたりは足早にどこかへ向かっていく。残るのは、どんどん小さくなる背中だけ。

  それでも、背中だけで分かった。

  あれ、桜井有紗と……学年主任じゃない?

『亜美? 亜美!』

  スマホの向こうから、林原莉子の声が飛んでくる。

『どうしたの? 顔色、急に悪くなった...

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