第71章 ついに彼らを捕まえた

平山亜美の視点:

 反射的に一歩引いて、廊下の曲がり角の壁へ背中を押しつけた。

 心臓がどくどくどく、と暴れる。息を殺し、首だけをそっと傾けて、壁の端から恐る恐る覗き込む。

 ――桜井有紗と、学年主任。

 まさか。あの二人も、このホテルに泊まっている……?

 桜井有紗は学年主任の腕に自分の腕を絡め、体ごと寄り添っていた。小首をかしげて肩にもたれ、まるで恋人同士みたいに甘い距離。

 学年主任が彼女の耳元へ顔を寄せて何か囁くと、桜井有紗はくすっと笑い、彼の胸を軽くぱん、と叩いた。

 エレベーターの扉がゆっくり閉まる。二人が下へ降りたのを確認してから、私は影から飛び出した。

 林原...

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