第95章 俺は何もしていない

平山亜美の視点

「本当だ」

宮下駿介は険しい顔で、重くうなずいた。

「さっき秘書が学校側に確認を取った。警察はもう正式に介入してる。例のクラスメイトはHIV陽性で確定。それに……感染経路が、桜井有紗と関係してる可能性が高いそうだ」

全身がびくりと跳ねた。

桜井有紗と、関係している?

あのクラスメイトは、私に復讐するための“道具”じゃなかったの? それなのに、どうして彼女とそんな深いところでつながる。

「とにかく、桜井有紗は指名手配になった」

宮下駿介は淡々と続ける。

「事件の前に、ニューヨーク行きの便に乗ったらしい。警察が空港に回してる。逃げ切れない」

私はその場に立ち尽...

ログインして続きを読む