第137章 誰の施しももう必要ない

「私たちはずっと、あの子を救おうとしてきました。でも本人は聞く耳を持たず……素性の知れない子どものために、家と決裂するとまで言い出して。母親として、本当に胸が痛みます。けれど望月家は――このように道徳を踏み外した者を、家に置いておけません……」

階下から、どよめきと溜息が押し寄せる。記者の何人かは、もう配信を始めていた。

画面の見出しは、あまりにも露骨だ。

【名門が捨てた娘・望月朝夜 私生活の乱れで実母が勘当】

望月朝夜はその光景を見下ろし、口元に、かすかな弧を刻んだ。

――よく出来た芝居だ。

相馬万珠が望んでいるのは、彼女の社会的な死。孤立。味方のいない断崖。

なら、好きにさ...

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