第144章 研究所

彼女はさらに痩せていた。顎のラインがきゅっと張り、全身から意地の強さが滲んでいる。

「……あなたの段取りで」

望月朝夜は椅子の背にもたれ、目を閉じた。

これで、彼女と結城永司は――もう何の関係もない。

結城家の泥沼も、相馬万珠の陰湿な企みも。

彼女とは、二度と交わらない。

林田修が連れていったのは、南区にある高級メゾネットだった。

警備は厳重で、住人以外はまず入れない。

何より、結城グループの影が届かない場所。

「部屋は前から押さえてた。本当は特許が取れてから案内するつもりだったんだけどな。世の中、予定通りにいかねぇ」

林田修はカードキーと鍵を差し出した。

「ここは安全...

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