第148章 彼女は彼の庇護を拒む

秘書は社長机の前に立ったまま、つま先が床にめり込みそうなほど縮こまっていた。

「結城社長。十六と十九が、林田修の人間に止められました。向こうの態度がかなり強硬で……望月嬢の警護はすでに全面的にこちらで引き受けた、だから御社の人間は『わざわざ気を回さなくていい』と」

結城永司はサインを続けた。ペン先の動きは止まらない。

だが、紙の上に――本来あるはずのない、長い引きずり線が残った。

「……あいつの人間? どこの筋だ」

「調べました。海外系の警備会社です。バックが硬い。リーダーは中東で傭兵をやっていた経歴があります。六名体制で、装備も一式」

ペンが、静かに置かれる。

結城永司は椅子...

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