第149章 それは人命だ

「よし、場所は俺が手配する。裏の空き地も、今日から人を入れて整地させる。税関のほうもツテがあるから、通関は最速まで詰めてやれる」

「助かる」

「礼なんかいい。さっさとお前のノーベル賞、もぎ取ってこい。俺が外で自慢できるだろ」

話がまとまった途端、望月朝夜の空気が目に見えて変わった。

そこから三日間、彼女はほとんど眠らず、実験プロトコルを骨の髄まで削り込んだ。

試薬の配合比、温度制御のカーブ、サンプリングのタイミング。

分厚い実験手帳は、すべて手書きで埋まっている。

周防蘭も遊んでいない。坂東教授のチームが徹夜でモジュール舱の最終調整を終え、そのまま梱包して夜のうちに発送した。

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