第151章 疲れた

「事実を言っているだけだ」

「事実っていうなら、あなたが現れた瞬間から皮肉しか言ってない。結城永司、私は父親に爆弾を持って追い回されたの。なのにあなたの第一声は『怪我はないか』じゃなくて、『何を企んでる』だった。……それ、筋が通ってると思う?」

結城永司は答えない。

視線が望月朝夜の顔から、手首へ落ちた。

白い肌に、薄い赤い痕。やけに目につく。

望月朝夜は彼を射抜くように見つめる。

「ねえ、私はあなたにとって、いったい何?」

「……どういう意味だ」

「結城永司の頭の中で、私はどんな『モノ』なのってこと」

一歩、踏み込む。距離は五十センチもない。

「腹の底が読めない詐欺師?...

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