第192章 希望は没収された

ボディガードはそう言いながら保冷ケースを抱え、脇の部屋へ向かおうとした。

そこは彼らの臨時の休憩室兼、監視室だ。

「待て!」

林田修は完全に怒りを爆発させた。駆け寄るなり、ボディガードの襟元を掴み上げる。目は真っ赤だった。

「もう一度言う、薬を返せ! あれは望月朝夜の命なんだ! 結城永司は何をする気だ? 中で死なせるつもりか?!」

怒りで震える声が、だだっ広く静まり返ったロビーに刺さるように響いた。

襟を掴まれても、ボディガードの表情はほとんど動かない。ただ低い声で警告する。

「林田さん、手を離してください。さもないと、こちらも強制措置を取らざるを得ません」

「強制措置? 上...

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