第百七十七章

蓮は梨乃のそばに歩み寄り、得意げに胸を張った。

「当然だろ! 巨匠ジョンの最後の作品なんだぜ。手に入れるまで半年も待ったんだ、かっこよくないわけがない。この車のために、どれだけ苦労したことか」

「すごいすごい!」

梨乃は何度も頷き、尊敬の眼差しを向ける。

「蓮ってば本当にすごすぎ。こんなすごい車、よく手に入れられたね」

蓮は褒められてすっかり有頂天になり、笑いながら手を振った。

彼は振り返って葵の前に立つと、ポケットから車のキーを取り出し、彼女の目の前に差し出した。その瞳は期待に満ちている。

「葵、突っ立ってないで、一周走ってみないか? フィーリングは最高だぜ。一度乗ったら絶対...

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