第189章

バーのVIPルーム。

ウイスキー、ブランデー、ウォッカの空き瓶が絨毯の上に無造作に転がり、むせ返るようなアルコールの匂いが部屋中に充満している。

和也はソファに深くもたれかかり、半分ほど残ったウイスキーのボトルを握りしめたまま、仰け反るようにしてまた大きく呷った。

脳裏には、葵の冷たい表情が何度もフラッシュバックしていた。

その一つ一つの光景が、まるで鈍ら刀のように彼の心を何度も何度もえぐり取る。

葵はただ怒っているだけで、自分が謝れば必ず戻ってきてくれると、そう思っていた。

だが、間違っていた。

ひどい勘違いだった。

彼女は本気で自分から離れようとしているのだと、ようやく気...

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