第30章

大柄なボディガードたちを前にして、和也は再び鼻で笑った。

「祖母さんも、ずいぶんとご苦労なことだ」

和也は陰鬱な目で執事をしばらく睨みつけ、握りしめた拳をまた緩めた。

結局、一言も発することなく背を向け、屋敷へと戻っていった。

執事とボディガードたちも同時に安堵の息を漏らす。和也に抵抗されるのではないかと、内心冷や汗をかいていたのだ。

和也は沈んだ顔のままドアを押し開けて中へ入ったが、部屋に葵の姿はなかった。

「きゃっ!」

短く鋭い悲鳴が響く。

和也は足を止め、無意識に声のした方へ視線を向けた。

葵がちょうどバスルームから出てきたところだった。身には一糸もまとっておらず、濡...

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