第35章

「では、御霊舎へ連れて行きなさい。打ちなさい!」

百合子が冷徹に命じ、この茶番劇にようやく終止符が打たれた。

「お祖母様、やめてください」

葵は百合子の手にすがりつき、掠れた声で懇願した。

「私はもう追及しません。この件は、どうか水に流してください」

「葵、お前という子は……」

百合子は胸の奥が締め付けられるのを感じながら、雪菜へと視線を移した。その瞳には、もはや深い失望しか残っていない。

「雪菜。道は自分で選んだはずですよ。和也を捨てる道を選んだというのに、なぜ今更戻ってきたのです?」

雪菜はうつむいたまま、声を殺してすすり泣くばかりで、一言も発しようとしない。

百合子の...

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