第67章

葵は床のものを拾い集める手を止めることも、顔を上げることもなく、ただ一言だけ吐き捨てた。

「やらない」

「何だと?」

和也は自分の耳を疑い、眉をひそめて彼女を見下ろした。

「金ならもう払っただろう。髪飾りを一式作れと言っているだけだ。いい加減にしろ」

「やらないと言ったの」

葵はようやく立ち上がり、拾い集めたものを胸に抱え込むと、真っ直ぐに和也の視線を射返した。

雪菜の顔がカッと赤く染まり、甲高い声が響く。

「葵、図に乗らないで! 和也がお金を出してあげるって言ってるのに、これ以上何を望むわけ?」

和也はドスを効かせた声で言った。

「葵、意地を張るな。五百万、いや、さらに...

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