第23章

鳴瀬颯真は運転席に座り、前方で点滅する信号をぼんやりと見つめていた。

青に変わる。車はゆっくりと交差点を抜ける。

その瞬間、街角のスイーツ店のガラス越しに、見覚えのある二つの影が視界を横切った。

福田秋良から着信が入る。颯真は視線を前へ戻した。

「颯真、星川千奈が俺のところに来た。お前ら、いったい……」

「今から行く。会って話す」

それだけ言って、颯真は通話を切った。

夜九時。

星川千奈が帰宅したとき、鳴瀬颯真はまだ戻っていなかった。

玄関で石川さんが出迎え、コートを受け取る。

「若様は今夜、お付き合いがあるそうで。遅くなるから、奥様はお食事を済ませたら先にお休みください...

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