第40章

五人とも、それぞれ腹に抱えているものがあった。

沈黙を先に破ったのは水野誠臣だ。場の空気が凍りつくのを避けるように、鳴瀬颯真へ丁寧に言葉を投げる。

「鳴瀬社長と小林さんは、千奈のことをご存じなんですか?」

「……ああ」

鳴瀬颯真は淡々と応じ、星川千奈へ視線を移した。

「水野さんとは、友だちなのか?」

星川千奈は箸を動かしたまま、聞こえなかったふりをする。

気まずさを察した水野誠臣が、慌てて取り繕った。

「僕と星川千奈、それから千鳥結亜は、大学で同じ学科だったんです」

「そうか……」

鳴瀬颯真は何か考え込むように短く返す。

千鳥結亜のことは覚えているらしい。鳴瀬颯真は手を...

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