第71章

鳴瀬芽衣に何度も問い詰められ、小林琴音は曖昧に「うん……」とだけ返した。

鳴瀬颯真の視線が彼女へ向く。琴音はそれをさりげなく避け、芽衣と別の話題へ逃げた。

「千奈、こっち来て焼き肉食べなよ……」清水四葉が星川千奈を呼ぶ。

星川千奈は鳴瀬玲也ともう少しだけ観測を続け、それから二人で戻ってきた。

鳴瀬颯真の向かいに腰を下ろしたのに、彼女は終始、彼を見ようとしない。視線ひとつ、寄越さない。

――薄情なやつ。

鳴瀬颯真は胸の内で悪態をついた。

夜の山頂は、さらに冷え込んでいた。

皆が炭火炉を囲み、金属の網の上でラム串がじゅうじゅうと脂を弾かせる。赤い炭の熱が、暗闇に揺れていた。

星...

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