第74章

「鳴瀬おばあさまのお顔を立てているからこそ、昨夜の件は見逃しているんです。本気でやるなら、弁護士を通して傷害で訴えることだってできますから」

「それに、私たちがここへ来たのは好きで来たわけじゃないし、ただで居座るつもりもありません。こうなったのは、鳴瀬社長のお知り合いの手違いも原因でしょう」

星川千奈は鳴瀬颯真を見た。冷えた眼差しで。

「昨夜、私たち三人は普通に宿泊しただけです。何かを壊したりはしていません。でも、もし本当に私たちの不注意で物を傷めたというなら、言い逃れはしない。相応の金額で弁償します」

「それから、昨日鳴瀬さんが言っていたお酒。あれは私たちが持ち込んだものです。鳴瀬...

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