第125章

戸惑いを押し殺し、彼女は先ほどかかってきた電話に折り返しをかけた。

理屈で言えば、電話の相手は彼女の番号を知るはずがない!

だから電話が繋がった瞬間、星谷由弥子は質問を投げかけた。「私の電話番号をどこで手に入れたの?」

「あー、えっと、大先生、大ニコは子分なんすよ」

「……」

星谷由弥子は突然言葉に詰まった。彼女は大ニコの秘密保持能力を過大評価し、答えを求める人間の決意を過小評価していたのだ。

「大丈夫っすよ、大先生。私は有能な助っ人ですから。二人で力を合わせれば、乗り越えられない壁なんてありませんって。ダークウェブ全体見渡しても、俺より凄いファンなんていませんよ」

電話の向こ...

ログインして続きを読む