第128章

本当はSEALはまだ片付けが必要だろうと思っていたが、まさかSEALが一人きりで来るとは思いもよらなかった。

「マジですか、大先生。その驚いた口ぶりは、私がこんなに早く来るとは思わなかったということですか?」

SEALは星谷由弥子の声の驚きをすぐに察知し、声を張り上げて嘆くように言った。

「冗談でしょ?帝都に来たのに、泊まる場所もないってこと?」

「ちょっと待って、大声出さないで!」星谷由弥子は慌ててSEALを制した。電話の向こうは人の声でごった返していて、明らかにSEALは今空港にいるようだった。

星谷由弥子は頭をフル回転させた。

「行ける場所を思いついたわ。とりあえずどこかで...

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