第168章

「そう、私だ。頭はまだ少しは役に立つようだな」

千野言安は全く躊躇せずにそれを認めた。どうせ電話の向こうの相手は自分に何の脅威にもならないのだから。

「千野言安、私とやったことを全部バラすって言ったら怖くないのか?」

「バラしたければバラせばいい。私が止められるわけでもないしな」

彼は少しも恐れていなかった。結局、あの一件は彼がただ提案しただけで、手助けはしたが、自分の手で直接やったわけではない。

天宮東輔の脅しは彼にとって何の効力もなかった。

「クズ!」天宮東輔は怒りに任せて罵った。

千野言安はまぶたを僅かに動かし、「親切に忠告しておくが、用件があるなら言え。もし電話してきた...

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