第288章

保田栄一の仕事ぶりは、星谷由弥子の想像を遥かに超える緻密さだった。対応するパーツの機能は極めて詳細にラベリングされ、関連する実験データまで完璧に配分されている。

納期は短かったはずだが、成果物のクオリティには微塵の影響も見られない。

「……リストにあった物品の九割はここに。残りの一割については、申し訳ありませんがJ様の方でルートを当たっていただけますか」

星谷由弥子は目の前の金属ケースを閉じ、鄭重に礼を述べた。

「ご苦労様」

保田栄一は笑みを浮かべる。

「天国島の件、J様にはお骨折りいただきますが、よろしくお願いします。パーツの検品は? 後でボスに報告が必要ですので」

「必要な...

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