第358章

講義が終わるや否や、星谷由弥子の名は瞬く間に金融学科中へ知れ渡った。

終了のチャイムが鳴ると同時に、彼女の席は黒山の人だかりとなった。真剣に教えを乞う者、遠回しにコネを作ろうとする者、そしてその大半は、珍獣でも見るような単なる野次馬だ。

林田望が長い足を伸ばして立ち上がり、両手を広げる。その仕草は、彼のお決まりのプレイボーイ気取りそのものだった。ヘラヘラとした笑顔で、群衆の前に立ちはだかる。

「諸君、そして美女たちよ。学術的な議論は予約制、お食事デートは整理券を取って並んでくれ!」

彼はポケットからもったいぶって真っ白な名刺の束を取り出し、周囲に配ってみせた。

「これは俺の私設秘書...

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