第124章

救急車はサイレンを鳴らしながら疾走し、ほどなく病院に滑り込んだ。

おじい様はそのまま緊急処置室へ運び込まれ、入口のランプが赤く点灯する。その赤が反射して、日向雫の目元まで真っ赤に染めた。

処置室の扉の前で、彼女は両手をきつく握りしめたまま立ち尽くす。胸の中は落ち着かず、ざわざわと波立っている。

おじい様の容体が心配でたまらない。なのに、さっき言われた言葉が頭から離れず、思考は絡まった糸みたいにぐちゃぐちゃだった。

執事もまた不安げに扉を見つめていたが、先に雫へ声をかけた。

「奥様、あまりご心配なさらず。おじい様はきっと大丈夫でございます」

日向雫は執事を見上げる。

「白石先生が...

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