第139章

日向雫は鷹司嘉治をそれ以上相手にせず、踵を返して足早にその場を離れた。

廊下の角まで来たところで、ちょうど神田弥央と鉢合わせる。弥央はすぐに身を寄せてきた。

「雫、あいつ……何かしてこなかった?」

「大丈夫」

日向雫は低く言う。

「リゾートの件、あれはあいつの仕業。しかも私に、蓮矢のこと見張れって」

「はあ!? 何それ!」神田弥央は怒りで床を踏み鳴らす。「で、どうするの? 鷹司蓮矢に言う?」

「言う。絶対に」雫はきっぱり頷いた。「今は取締役会の対応もしなきゃいけないし、リゾートの後始末もある。これ以上、鷹司嘉治に背中から刺されるわけにはいかない」

そう話していると、病室の扉が...

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