第143章

翌日。

朝8時。中島大智は中島盛人を連れ、念入りに用意したものを提げて病室の前に現れた。

病室内には執事が控えており、二人の姿を認めると礼儀正しく会釈する。昨夜の衝突など知る由もない。彼はずっと病院でおじい様に付き添っていたのだ。

中島大智はにこやかに歩み寄り、親しげな口調で言った。

「執事さん、朝早くから失礼。おじい様のご様子を伺いに来ました。回復の具合はどうです?」

「だいぶ良くなられております。ご心配いただき、ありがとうございます」

中島大智はそのまま病室を見回し、笑みを崩さない。

「ちょうど私用で、おじい様と少しだけ二人でお話ししたくてね……ああ、そうだ。さっきナースス...

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