第146章

夜風が、細かな落ち葉をさらっていく。ひらひらと舞ったそれは、向かい合ったまま硬直する二人の足元に落ちた。

玄関口に立つ鷹司蓮矢は、黒い瞳で日向雫を射抜くように見つめている。

日向雫はその視線を静かに受け止め、淡々と言った。

「もう遅いわ。休むから」

そう告げて、ドアを閉めようとする。

鷹司蓮矢が手を伸ばし、扉に手を当てて止めた。神田弥央が眉をひそめ、一歩前に出る。

「鷹司蓮矢、何のつもり?」

返事はない。

彼の意識はすべて日向雫に向けられていた。声は低く、押し殺したように落ちる。

「一つだけ聞く。鷹司嘉治と……裏で会ったな?」

不意打ちの詰問に、日向雫は一瞬だけ目を瞬かせ...

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