第157章

日向雫の胸の底に巣食う不安は、いっこうに薄れなかった。むしろ、じわじわと濃くなっていく。

今日のこの、隙のない段取り。坂本美波ひとりで組めるはずがない。

裏で糸を引いている人間がいる。

そう思い至った日向雫はスマホを取り出し、主要なSNSを開いてはリアルタイムの反応を追った。

普通なら、さっきの会見であれだけ揉めたのだ。今ごろは全方位で燃え広がっていておかしくない。

なのに、何度更新しても――画面が不気味なほど静かだった。

トレンドなし。

話題なし。

日向雫が指先でそっと画面をなぞった、その瞬間。

通知が弾けるように表示された。

白石先生だ。

【日向さん!!大変です、先...

ログインして続きを読む