第176章

鷹司嘉治は、雨宮静佳の弱音を聞きに来たわけじゃない。最初から挑発で叩きにいった。

「どうやら、お前が誇ってた高嶺の花って肩書きも大したことないな。日向雫が出てきた瞬間、価値ゼロだ」

その一言が、雨宮静佳の心を深々と抉った。

瞳の奥で殺気が膨れ上がり、視線が鋭く尖る。歯を食いしばったまま、脅しを含んだ声を落とした。

「……たかが子どもでしょ。必ず、私の手に入れてみせる」

鷹司嘉治がくつくつと笑う。その笑い声が、雨宮静佳にはやけに耳障りだった。

目を赤くして、憎々しげに歯を剥く。

「鷹司嘉治。忠告しておくわ、その馬鹿にした口ぶり、今すぐやめて」

「私が鷹司蓮矢と結婚して、鷹司の奥...

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